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2015.05.01(Fri) DJ HOKUTO ゲストライターシリーズ

【後編】ヨーロッパ・ツアーを5度も経験した日本のトップDJに学ぶ!欧州のクラブシーンの今

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<DJ HACKs ゲストライターシリーズ’15 4月>

今回は、4月のゲストライターシリーズということで!
“ヨーロッパのクラブシーンの今”について、インタビュー形式で迫っていきたいと思います。

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ワールドワイドで活躍する日本人DJ HOKUTOにインタビュー

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前編では、HOKUTOさんがヨーロッパ・ツアーを通して感じたこと、またさまざまなエピソードについてお話いただきました。
後編はロンドンでのハチャメチャな潜入旅行記を中心に、ヨーロッパ・ツアー全体のまとめに入っていきます。
それでは、4月のゲストライターシリーズ後編のスタートです!

ハチャメチャなロンドン潜入旅行記: ダメ元でとにかくチャレンジしてみる姿勢が大事!

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➖➖➖イギリスのロンドンにダメ元で”潜入”したエピソードが私個人的にはおもしろかったのですが、読者の皆さんに話していただけますか?

今まで4回ヨーロッパに行っていて、どうしてもロンドンのクラブシーンを観てみたかったんですね。
DJするわけでも無く、誰も当ての無いトコにいくのは結構行き当たりばったりしたいのですが、そんなノリでロンドンに行こうとしたのが大間違いでした(笑)

イギリスとそれ以外のヨーロッパの国とのボーダーの差はかなり激しい。

余裕こいてたらイギリスの入国審査で<パスポートの写真が違う>から始まって、所持金見せろとか日本の帰るチケット見せろとか等々。。

何しにロンドン行くんだって言われて、クラブしか調べて無かったからクラブに遊びに行きたいって言ってみた(笑)
他には何するんだ?ってゆーからテキトーに美術館行きたいって言ったらどこの美術館だって言われて分かるわけなくて、超テキトーに「ロンドンミュージアム」って言ったら、そんな美術館はないって更に怪しまれた(笑)

もーこりゃだめなんじゃないかと思うくらい追い詰められたけど、なんとか無事にロンドンに潜入成功。

一番思い出深いクラブの話をすると、ネットで下調べした結果ダントツに行きたかったのが、イベント名忘れたけどMinistry of SoundでArtful Dodgerがメインアクトのパーティー。
Artful Dodgerはロンドンの超大御所DJ/プロデューサーで、一番有名なのはCRAIG DAVIDのプロデューサーであり、2stepの産みの親、更には今をときめくDisclosureのお兄ちゃん分。
ちなみに俺がDJ SHINTARO & MC JIROと行った2回目のヨーロッパツアーで、初アムスでDJした時に競演させてもらって完璧にぶち飛ばされた。

多分鬼込みだろーなと思ったから先週の時点でネットでチケットを買っておいた方が良いと思って予約しようとしたところ、俺のもってるアメックスのカードが対応してませんでした。
Waxfiendに相談したところ彼が俺のチケットを取ってくれました。


23時オープンだったから先に22時オープンのハウスのパーティーを見に行って(これはこれで面白かった) 23時半にはそのクラブにつくとticket holder受け付けがハイパー長蛇の列。。
まず一回確認しようと思って入り口のセキュリティーみたいな人に

「俺チケット買ってあるんだけど、プリントアウトして無くて携帯で見せればいい?」

って聞いたら、なんと
セキュリティー
「プリントアウトして無くてもいいけど、チケットの名前とIDの名前が一致しないとだめ。あと、今日は学生のパーティーだからチケットとIDと学生証を持って並べ」
と。。


要は完全に学生貸切パーティーだったのであります。
更にはチケットの名前はWaxfiendの本名。。非常に怪しい雰囲気。。
と言うより全く条件を満たしていない俺。


でも俺は今迄の人生幾度となくこういう状況をクリアしてきた(笑)

とりあえず、いきなりここでジタバタしないで誠意をもって一回並ぼうと判断して、雨に打たれ学生にもみくちゃにされ並ぶこと1時間半。
雨も降ってるし、みんな凄い勢いで我先に状態だから、おしくらまんじゅうだしフェンスも倒れるし割り込んだやつがケンカになるし、並んでるだけのはずなのにメチャクチャ。(このパーティーじゃなかったら絶対帰ってた笑)


その間も何度もセキュリティーが並んでいる人達に
「学生証持って無い奴は入れない。IDとチケットの名前が一致しないと入れない」
と言って回る。でも俺は一人作戦を考える。


で、結果まとまった作戦はお得意のお涙頂戴 & 超下手作戦 ←意外と日本人より外人に対しての方がこれは非常に有効(笑)

しかも、受け付けのイベンターじゃなくて店の人に行かねば絶対にだめだと思った俺は、ギリギリのとこでみんな受け付けの人のとこに殺到する中、横で暇そうに立ってるクラブのTシャツきたお姉さんに、

「今日は学生証がないとはいれないですか?」

ときくともちろん、

「今日は学生の貸切パーティーだから普通の人は入れ無いのよ」
と。

すかさず

「自分は日本人でヨーロッパにDJで来てて、ロンドンのクラブシーンを見たくてパーティーを探してたら、あなたの超有名なクラブでartful dodgerがやってるのを見つけて、ベルギーから人生初のロンドンにこの為に一人で来ることを決意したんです。あなたのクラブはおれの人生で一度入ってみたいと思ってたクラブです。見えないと思うけど35歳で学生じゃないんです。でもどーしても入れてもらえないですか?お願いします!」


するとお姉さんが

「あなたいつまでロンドンいるの?」
(
こ、これはまさか。。)

「木曜です」


「この店は週末しかやってないの。でも木曜迄しかいないならしょうがないから、特別に入っていいわよ。」


心の中で鬼ガッツポーズ。やってやりました。俺すげー(笑)

おおげさに聞こえるかもだけど、全部そのまんまの話ですから。

しかもIDもチケットも荷物のチェックも無し(笑)

んで1時くらいに中に入って一目散にメインフロアに行って1.2曲するといきなりartful dodger登場。
お決まりのコール & レスポンスから始まり、ハウス、2step、ヒップホップ、ドラムンベース、uk garageまで鬼のECLECTIC STYLEでくそヤバかった。
俺のイメージするロンドンが凝縮されてた。

雨に打たれずーっと並んでたからトイレ行きたかったけど、一時もはなれてはいけないと我慢してハイパー激烈テンションのパンパンの学生の中フロアの真ん中に突っ込む35歳の俺(笑)

しかし学生パーティーだからテンションがものすごい。
あんなに異常な程ぶち上がってるのは、見たことなかった。
本当に素晴らしい体験をした。

ちなみに言うと、4つフロアがあったけど、そこのメインフロアは前のDJもその後のDJ二人もartful dodger以外は全員コマーシャルヒップホップオンリーだった。
ロンドンでも結局みんなヒップホップ。

ちなみに学生パーティーでもEDMやミーハー系はどこのフロアもかかってなかった
しかも古い曲もガンガン歌うからびびった。
R Kellyの『bump’n’grind』の頭のアカペラで大合唱(笑)ロンドン学生恐るべし。

あと、とにかく今まで体感した事のないくらいの、(酔っぱらってた音でゲロ吐ける位の)音の良さ&音量だった。
他にも3泊で15こくらいのクラブを一人で巡って踊り倒した(笑)それはそれは、まじ最高の時間でしたね。

まとめ: ヨーロッパの人は、とにかく踊るのが大好き!

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➖➖➖HOKUTOさんが実際に見てきたヨーロッパのクラブシーンについていろいろ教えていただき、ありがとうございました。ここで、まとめに入りたいと思います。ヨーロッパのシーンを見てきたHOKUTOさんなりの、日本のみなさんに一番伝えたいことを最後に聞かせてください。

ヨーロッパの人たちは、とにかく皆踊るのが大好き。これに尽きます(笑)
俺が実際に現地のクラブで見て聴いた結果、ヨーロッパでクラブシーンがダントツにイケてるのはロンドン (イギリス)、ベルリン (ドイツ)、アムス (オランダ)の3つの都市。(勝手な自分なりの調査です)

そして面白いことに、この3つの土地だけで共通して言えることは、「EDM」という言葉が存在しない
日本のクラブはどんな感じなのか?と会う人会う人皆にやはり聞かれました。
「やっぱり今アジアのシーンは、全体的にEDMが強いよー」っていうと、「EDMって何?」って真顔で言われます。
イギリス、ドイツ、オランダの3つの国のクラブシーンおいて、EDMがかかってるクラブは確実に1つもありません。(もしかけたらたぶんドン引きされたあげく、2度とそこでDJやらせてくれないと思う笑)

あと、ロンドン、アムスのクラブ巡りで感じたのは、最近勢いのあるコマーシャル的なDEEP HOUSE, FUTURE HOUSE的なモノですら、タダで入ることができるバーみたいなところでしかかかってなく、ちゃんとお金を払って入るイケてるクラブではまったくと言っていいほどかからないんです。

その3カ国以外の話をすると、コマーシャル的なTOP40のパーティーはありますが、一般向けのTOP40のパーティーなんでヒップホップもEDMもハウスもロックもなんでもガンガンかかります。
おもしろいなーって思うのは、EDMってオランダ産が圧倒的に多いですが、その自国では日本で言うSMAP,AKBなどのスーパー歌謡曲のレベルなので、そうなるとクラブでは確実にかからないってことだと思います。

俺は好きか嫌いかではなく、世の中全ての音楽を否定も肯定もする気は一切ありません。
俺はクラブDJなので、お金払って真夜中に遊びにくる人たちを全力で楽しませたい
今日遊びに来て良かったって、100%満足させたいって思う。
それはどこでどんなパーティーで回しててもいつも同じ気持ち。
「これがカッコイイんだよ!」とか「流行ってるんだよ!」みたいな押し付けをしようなんて一切思わない。(このマインドは俺の師匠であるMINORU UJITAさんのおかげ。)

もちろん自分も人間なんで大っ嫌いな曲なんてかける気しないけど、スキルも選曲も、すべてはみんなの<たのしい!>のためでしかないと思ってる。
いい曲は素直にカッコイイって思うし、皆がそれを求めていて、それが皆の満足なら俺はそれを俺流にかけたいと思ってる。

特にヨーロッパの感覚の方が正しいとか、イケてるとか言いたいのではなくて、何が言いたいのかといいますと!
世の中にはいろんな音楽があります。
少なくとも俺は自分がかっこいいと思うすべての音楽は永遠に大好き。

今後も自分のやり方にぶれる気はございません。
俺は、HIP HOPをベースにしたTOP40のDJとして、みんなの<たのしい!>のために、ジャンルに捉われず皆の大好きな色んなGOOD MUSICをかけまくっていこうと思っている次第であります。

DJ HACKsを通じて皆さんに自分の考えをお伝えさせてもらいましたが、ここら辺で締めさせて頂きたいと思います。
ここまで読んで頂いた方、ありがとうございました。

DJ SHOTAによる編集後記

DJ SHOTAです。
皆さん、HOKUTOさんの話を聞いてみて、いかがでしたでしょうか?

HOKUTOさんは誰がなんと言おうと間違いなく、日本のクラブシーンを背負って立つトップDJさんの1人です。
都内でDJ活動をしながら、せわしなく地方のクラブにもスペシャルゲストとして呼ばれ、PitbullやNe-Yoが出演して話題となった春の音楽フェス「SPRINGROOVE 2015(スプリングルーヴ)」では唯一のDJとして出演しました。
卓越したスクラッチスキルだけでなく、HOKUTOさんの独創的なアイデアで独自の世界観を展開するDJプレイは、見る人をいとも簡単に引き込んでいきます。
DJの間でも、絶対的なリスペクトを集めるすばらしいDJさんです。

私は、毎週月曜日の麻布十番ELE TOKYOでのパーティー「SNOB」と、毎週火曜日の渋谷T2でのパーティー「SUPER TUESDAY」でHOKUTOさんとご一緒させてもらっています。
毎週プレイを見させてもらっていますが、毎度毎度度肝を抜かれっぱなしで、孤高の存在として崇めるレベルです。本当に。笑
正直、こんなにうまくておもしろいDJをする日本のDJ、他になかなかいません。

さて、私のHOKUTOさんへのリスペクトがどんなにアツいものか、おわかりいただけたところでまとめていきましょう。

ヨーロッパのクラブに行ったことある方はきっと、共感できることが多かったでしょう。
でも大半の日本の方はヨーロッパのクラブのことを知らないですよね?

HOKUTOさんの実際に見てきた感想、そしておもしろい話を聞いたら、ヨーロッパのクラブシーンについてなんとなくのイメージがつくかと思います。
EDMがまったくかからないというのも意外でしたね。
オランダでのEDMは、日本でいうAKBやSMAPのようなものなんですね。

やはり一番に感じたのは、きっとHOKUTOさんがヨーロッパで見てきたパーティーって、私たちでは想像もつかないくらいすばらしい光景が展開されているんだと思います。
みんな音楽をよく知っている、よく踊る、1人でも踊りにくる、音楽に対するリスペクトをしっかり持っている。
こんなに音楽を愛している人たちが集まる空間、日本のクラブでも実現できるのでしょうか?

そういう空間を日本でも作り上げたいと今回、とても強く思いました。
そのために、DJ HACKsは偏りなくいろいろな音楽情報を発信するメディアでありたいですし、それがこのメディアのミッションであると勝手に思いました。笑
海外のようなダンスミュージック文化に少しでも近づいていけるよう、これからも頭を使ってがんばらなきゃなと思わされるのでした。

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WRITER
DJ HOKUTO
日本は東京を始め全国区、国外はヨーロッパを中心とし、特にアムステルダムで活躍するDJ/SOUND PRODUCER。数々の有名DJ/PRODUCERを輩出したアムステルダムダンスシーンで主流のスタイル、「ECLECTIC」を日本で最初に体現し広めている。現場主義を一貫し、DJを始めた当初から幾度も渡米。日本だけでは得られない経験を多く積み、DJには絶対的に必要な感とクラウドが忘我する程のグルーヴを創る芸術的なMIXセンスを培う。アメリカからアジア、アジアからヨーロッパへと数々のツアーを周り、常に未知の場所でのプレイに挑戦してきた。今では国・人種問わず必ずクラウドに感動と興奮を抱かせるDJとして、世界中のパーティ好きに愛されている。「現場でDJする時は、常にクラウドが主役で、常に心の底から楽しんでもらうことを一番に考えているよ。」1998年、19才の時に一斉を風靡したカルチャー誌Fineの全国ツアーイベントで、ツアーDJに抜擢され一躍注目を浴び、全国区で活躍。その後様々なメディアに出演し、2006年から3年間INTER FM(76.1MHz)にて毎週LIVE MIXを配信。当時世界中で人気のあったアーティストAMERIEから共演を依頼される程、その頃からMIXの評価が高かった。そのアーティスト性を持って、メジャーレーベルからMIX CD、コンピレーションアルバムの監修など、計6枚をリリースし、音専誌に多く取り上げられた。現在でもハワイの人気ラジオステーションFM BOMB(102,7MHz)にて、MIX音源を定期的に配信している。2008年からは音楽制作にも取り掛かり、自身の音楽プロダクション「YAMATO BEATS」を設立。数々の楽曲提供、アーティストのプロデュース、リミックス音源をリリース。彼に憧れて多くのDJが集まり、DJプロダクション「ZIPANGSTAR」を設立。東京都内の主要クラブにて彼を師と仰ぐDJ逹が日夜プレイしている。2010年から行っているヨーロッパツアーは、クラウドだけでなく現地のDJからも多くの賞賛を得て、3年後には世界が注目するアムステルダム最大のダンスミュージックの祭典「ADE」に出演する。 2013年には、アメリカ西海岸最大のレコードプール「CLUBKILLERS」で、日本人唯一のオフィシャルDJに就任し、アジア地域でも大きな役割を果たしている。常にDJとしての役割を考え表現する姿は、日本を代表する日本人アーティストとして世界に誇るべき人物である。
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