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2016.06.02(Thu) DJ SHOTA インタビュー

EDMを歌う日本のアイドルにインタビューしてきた!DJがアイドルと話してわかったこと

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DJ HACKsでは、世界のダンスミュージックシーンや日本のナイトクラブシーンについて取り上げてきました。
そんな当サイトがこの度、新たな試みとして今まで取り上げてこなかった音楽領域に挑戦します!

その音楽領域とは、日本の「アイドル」です。

一口に”アイドル”と言っても、さまざまなアイドルがいますよね。
今回フォーカスするのは、2016年6月1日にソニー・ミュージック・レコーズからメジャーデビューを果たす「妄想キャリブレーション」というアイドル。

若さあふれる6人組のアイドル「妄想キャリブレーション」さんと、その楽曲制作を担当した「DJ’TEKINA//SOMETHING」さんと、DJ HACKsのSHOTAという対談形式のインタビューが実現しました! (こんなたのしそうな感じで笑)

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DJ HACKsはなぜアイドルにインタビューしようと思ったのか?

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EDMやHIPHOPなど、世界の音楽情報を中心にお届けしているDJ HACKs。
「DJ HACKsってクラブミュージックのサイトのはずなのに、なぜ日本のアイドルに!?」と思われた方のために。
今回インタビューすることになった理由をまずは簡単にご説明します!

理由1: 今まで取り上げなかった日本の音楽シーンにも注目してみたい

ナイトクラブシーンで流行りの音楽を皆さんにお伝えしたいという思いから、”世界標準の音楽”としてEDMやHIPHOPをご紹介してきました。
もちろんDJ HACKsが取り上げる音楽はごく一部にすぎなくて、世界にはいろいろなタイプのすばらしい音楽がたくさんあります。

クラブで流行っている音楽を追っかけてきましたが、日本全体でどのような音楽が流行っているかについては取り上げてこなかったのです。

日本の音楽シーンの中心にいるのはアイドル?ジャニーズ?三代目?

「今日本で流行っている音楽は?」と言われたら、皆さんはどのアーティストを思い浮かべますか?
オリコンチャートを見れば、今リアルタイムでどのような音楽が流行っているのかなんとなくわかりますよね。

やはり多いのは、アイドル系、ジャニーズ系、三代目J Soul Brothersなどでしょうか?
DJ HACKsの掲げている目標のひとつ「日本のナイトクラブで遊ぶ人口を増やす」のためにも、日本全体でどのような流行りがあるのかを知っておく必要があると日々感じています。

理由2: “J-EDM”や”EDM系アイドル”という新しいキーワードが気になる

アメリカをはじめとする世界から日本にやってきたEDMブーム。
EDMブームは「ULTRA JAPAN」を筆頭に、EDMフェスのカルチャーとともにここ日本でも広がりを見せています。

そのEDMブームの波に、日本の音楽シーンも今かなりの影響を受けていますよね。
EDMを早い段階から取り入れた例として記憶に新しいのが、三代目J Soul Brothersの『R.Y.U.S.E.I.』、SEKAI NO OWARIの『Dragon Night』。
特に三代目J Soul Brothersはその後も世界的EDMアーティスト・Afrojackとコラボし、『Summer Madness』をリリースしていますね。

ここ最近でいえば、タレントのオリエンタルラジオが”RADIOFISH”という名義でリリースした『PERFECT HUMAN』なんかもエレクトロ要素を使っていて、空前の大ヒットとなりました。
(何度聴いても、2012年に流行った韓国人アーティスト・PSYの『Gangnam Style』に聴こえますw)

“J-EDM”という、J-POPにかけたような言葉もあるんだそうですよ!

“EDM”を取り入れたアイドルが出現!

かと思えば、今度は“EDM系アイドル”という言葉をネット上でよく見るようになりました!
「なんだ、EDM系アイドルって!?!?」

いわゆる”アイドル×EDM”という、日本の音楽シーンでいかにも盛り上がりそうなワードとワードの掛け合わせですよね。

日本のアイドル文化はすごい、というのは皆さんもよくご存知のはずです。
アイドルのCDを何枚も買ったり、ファングッズに大金を叩いたりと、アイドルにハマる熱狂的なファンが多くいらっしゃるようで (テレビでアイドルのファンの密着取材をよく見ます)。

そんなアイドル文化の中にEDMが入っていったら…一体どうなってしまうんだ!?という、単純な興味がありました。

EDMを歌うアイドルにインタビューしてみたい

DJ&ライターとしてEDMを追っかけてきたぼくとしては、”EDM系アイドル”のことを心のどこかでずっと気になっていたのです。
(クラブシーンとは関わりがないため、あまり意欲的に調べようとはしませんでしたが…)

そんな時に、ソニー・ミュージック・レコーズから6月にメジャーデビューする「妄想キャリブレーション」というアイドルの存在を知りました。
なんと第一弾のメジャーシングルがEDMということで「これは気になる!」と思っていたら…たまたま&運よく…

妄想キャリブレーションの本人たちに直接インタビューをさせてもらえることになりました!
さらに第一弾メジャーシングルの制作を担当したDJ’TEKINA//SOMETHINGさんもご一緒してもらえるということに!

しかし、正直に言うと、ぼくは今までアイドルとは無縁の人生を歩んできました…(友人にアイドルファンはいましたが笑)。
アイドルと会うのも初めてだったのでかなり緊張したインタビューだったのですが、今回はその模様をお伝えしていきたいと思います。

妄想キャリブレーションとは?

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妄想キャリブレーションは、6人組の女性アイドルユニットです。
(ファンからは、”妄キャリ”と呼ばれています。)

公式サイトには以下のように紹介されています。

〜乙女の妄想∞無限大〜 秋葉原ディアステージから2013年3月にデビューした、胡桃沢まひる、桜野羽咲、双葉苗、星野にぁ、雨宮伊織、水城夢子の6名からなるアイドルユニット。みんなで夢に向かって妄想する、恋しちゃいそうなアイドル!彼女達の妄想はまだ始まったばかり!

出典:妄想キャリブレーション公式サイト

秋葉原を拠点に活動していて、「でんぱ組.inc」というアイドルユニットの妹分だそうです。
メンバーは20歳から22歳ということで、年齡でいうと大学生あたりのイメージ。

メジャーデビュー前の出演歴も豪華で、ワンマンから全国ツアーまで成功させている妄キャリ。

まさにEDMフェス並み!笑

しかもすごいのが、2015年にはサマソニにも出ていたんです!
(幕張メッセの飲食エリアで開催された「IDOL SONIC」というステージにて)

メジャーデビューシングル『ちちんぷいぷい』

こちらが6月1日にリリースされる妄想キャリブレーションの第1弾メジャーシングル『ちちんぷいぷい』。

EDMを取り入れたとは聞いていましたが、たしかに音色もEDM、ビルドアップ→ドロップ→ブレイクという構成もまさにEDM…!!
スカートになぜかアームがついていて、これは妄キャリの世界観が早くも出ているのか!?
ドロップの部分では、「デューク更家さん!?」かと思ったほどウェストが痩せそうなウォーキングの振り付けや激しいダンス。

彼女たちにいろいろと質問してみたくなりました!

妄キャリにインタビューしてみた

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呪文のようなタイトル「ちちんぷいぷい」の由来エピソード

SHOTA「最初にぼくがこの『ちちんぷいぷい』というメジャーデビューシングルを聴いてみた時、まず名前がおもしろいな!と思ったんですけれども、なんでこのタイトルにしたんですか?」

胡桃沢まひる「曲はがっつりEDMなんですけど、妄キャリは絶対外しがあるんですよ。その外しの部分がその「ちちんぷいぷい」なんです。」

妄キャリのファンは彼女らのギャップにハマる方が多いようです。
今回も、そのギャップという意味でかっこいい曲に「ちちんぷいぷい」というかわいらしいフレーズをつけたのだとか。

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DJ’TEKINA//SOMETHING「ガチな話すると…楽曲を制作する上でEDMマナーを守った展開でドロップ明けもがっつりサビをやるんじゃなくて、歌のパートにいってたんですけど、その途中で”ちちんぷいぷい”みたいな言葉を使ったらいいんじゃないの?って感じで勝手に詞をつけていっちゃったんですね。元々作詞はやる必要がなかったんですけど(笑)そのあと曲に関するやりとりをさせてもらったときに、じゃあこれドロップの前に”ちちんぷいぷい”入れたらいいんじゃない?ってなったんです。」

SHOTA「あとは曲の最後にもたしか”ちちんぷいぷい”って言うところがありますよね?」

DJ’TEKINA//SOMETHING「あとは曲の最後にも”ちちんぷいぷい”って唱えるところがあるんですけど、音源データを書き出す時に間違えて仮歌 (デモのこと) のデータが曲の最後に残ってしまっていて、そこの部分まで書き出してしまったんですね。だからレーベルさんに「最後のちちんぷいぷいもいいですね!」って言われて、「え、最後のちちんぷいぷいってなんだ?」ってなりました(笑)本来はその部分を削除して直すんですけど、「それおもしろいですね、入れてしまいましょう!」と言っていただいて、残しましょうという結論になったのです(笑) これは妄キャリだったからこそ、実現したおもしろいアイデアなのかなと思います。」

妄キャリメンバー「うれしい〜!(拍手)」

どうやら妄キャリメンバーとDJ’TEKINA//SOMETHINGさんはとても仲が良さそうでした!
和気あいあいとしたレコーディングを経て、まるでお兄ちゃんと妹たちみたいな関係に。
妄キャリメンバーは沖縄に行く用のあったDJ’TEKINA//SOMETHINGさんにおみやげをお願いし、タルトを送ってもらったのだとか。
アーティストと作曲家が仲いいのはすばらしいなと、音楽業界の温かいところを目の当たりにしたような気分。

➖➖➖他に、レコーディングの時におもしろエピソードなどありましたか?

桜野羽咲「めっちゃあります!!!(笑)」

星野にぁ「私たちというよりは、DJ’TEKINA//SOMETHINGなんですけど…(笑) 初めて曲をつくってくださったので、緊張してたんですよ!あ〜、もうどうしよ〜って!」

水城夢子「うん、すごい緊張してた!」

星野にぁ「私と夢子と羽咲が先発組で、羽咲が一番手だったんですよ。」

桜野羽咲「私本人には言ってないんですけど、ゆよゆっぺさん (DJ’TEKINA//SOMETHINGさんの別名義)の曲が前からめっちゃ好きで、私の青春なんですよ!!だから今回、作ってもらえるってなった時は、うれしくて、本当にうれしかったんですよ!!だからレコーディングの時一番最初に私がやることになってすごい緊張していたんですけど、実際会ってみたら想像していた方と全然ちがって!!(笑)

妄キャリメンバー「ハハハハハ(爆笑)」

DJ’TEKINA//SOMETHING「それはね、めっちゃ言われるよ(笑)」

桜野羽咲「でも、ゆよゆっぺさんの楽曲のファンだってことを一旦忘れようと思って、曲に集中しようとしました。レコーディング中は私結構テンションが高い方ではないんですけど、ゆよゆっぺさんが踊ってくださって!(笑)」

星野にぁ「”WOW, WOW”って盛り上げる系のレコーディングをしている時に、羽咲ってお姉さんっぽくてあまりそういうキャラクターではないので、ゆよゆっぺさんが「もっと盛り上げていこうよ!」ってことで踊ってくださったんです。」

桜野羽咲「ムキムキダンスっていうダンス (手をグーにして両手をあげて上下に) が生まれたんですけど、私の歌っている小窓からスタッフさんとメンバー全員が踊り狂ってるのが見えました(笑)

星野にぁ「ちっちゃいライブハウスみたいになってたよね!」

桜野羽咲「そういうこともあって、たのしいレコーディングになりました。」

胡桃沢まひる「私と苗と伊織は後発組だったんですけど、”WOW, WOW”のところをどうやって歌ったらいいんだろうって思ってた時に、ゆよゆっぺさんに「渋谷のパリピみたいな感じで!」って言われたんですよ(笑) 私わからないけど、「渋谷うぇ〜い↑↑」って言いながら飛び跳ねました!」

SHOTA「それ、パリピのことわかってますね(笑)」

DJ’TEKINA//SOMETHING「ムキムキダンスはこうやって、ハードウェルみたいな感じで!たのしいレコーディング現場であれば、すばらしい曲が生まれるというのはいつも思っていますね。」

アイドルに、パリピについて聞いてみた

➖➖➖先ほど”パリピ”って言葉が出てきたんですけど、パリピの方たちにどういう風にこの『ちちんぷいぷい』を聴いてほしいかって、何かありますか?

胡桃沢まひる「たぶんパリピの方たちも、最初は「あ、これなんかいい感じの曲だな」ってなると思うんですよ!そっからのドロップのところで”ちちんぷいぷい”って聴こえてきたら「ん!?」ってなるはず(笑) でも逆にそのギャップというかインパクトを残してもらって、「この曲って誰の曲なんだろう?ちちんぷいぷいって何だろう?」って思ってもらえたらいいなって思います。」

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双葉苗「でもそれをさ、”ちちんぷいぷい”って言ってからもミュージックが始まるわけじゃん?”ちちんぷいぷい”って何だったんだろうって考えながらも音に乗れるよね?」

胡桃沢まひる「それで一緒に踊ってもらえたらいいなって!」

星野にぁ「私の中では、パリピの皆様ってノリがいいイメージがあるので、やっぱ一緒に乗ってくれたらうれしいよね?」

雨宮伊織「どうですか、この曲はクラブで流したらみんな踊ってくれますか?」

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SHOTA「えっと、そうっすねー(笑)」

水城夢子「こうやって踊るんですか?!(両手をあげて交互にあげて)」

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雨宮伊織「ていうか、踊ってるんですか?クラブにいる人って!」

SHOTA「踊る人もいますし、ステップ踏んだり、あとは音になんとなく乗ったり。DJの方を見ながら両手をあげて、こんな感じで!やってる人が多いですかね?EDMフェスでよく見る光景を想像してもらえたらと思うんですけど…(笑)」

胡桃沢まひる「私たち、そういうパーリーピーポーな方たちと接触がほぼほぼなくて。あまりそういう方たちのことをわからないんですけれども、今回の楽曲の衣装なんかは女の子がEDMフェスに着て行けそうなファッションだと思っていて!おなか出してみたり、レインボーカラーを取り入れてみたりしてフェスファッションも意識しているので、そういう意味でちょっとずつリア充な女の子たちに近づけるように、受け入れてもらえるように…(笑)」

双葉苗「お互いに近づけたらいいよね!」

SHOTA「パリピの方と踊るとしたら、曲のどの部分がみんなで踊りやすいですかね?」

雨宮伊織「やっぱり、”WOW, WOW”のところですかね?一番やりやすいので。」

桜野羽咲「私たちも”WOW, WOW”のところが一番たのしいんですけど、一番最初にこの曲をお披露目してファンのみなさんがやってくださったのはこれ (ドロップのところの手のひらをあわせてウォーキング) でした(笑)」

SHOTA「ぼくも最初にミュージックビデオをちらっと見させてもらった時、正直衝撃的でした(笑)」

DJ’TEKINA//SOMETHING「衝撃でしたね〜(笑)」

雨宮伊織「え、どういう衝撃ですか?」

DJ’TEKINA//SOMETHING「デューク更家さん×6、みたいな(笑)」

妄キャリメンバー「ハハハハハ(爆笑)」

DJ’TEKINA//SOMETHING「振り付けの先生に聞いたら、なんかダイエットをイメージしているみたいで。」

水城夢子「そうそう、エクササイズ!鍛えてます!」

DJ’TEKINA//SOMETHING「ちちんぷいぷいの歌詞も夏に向けたものを意識していて、たとえば夏祭りのことを歌ってたりとか。この振り付けに関しても、これからの夏に向けて女子はダイエットする人が多いと思うんですけど、それを意識して入れてみましたとのことでしたね。それでいてキャッチーなのでいいと思います。」

胡桃沢まひる「”魅力的になりたいな”っていう歌詞があるんですけど、この動きでくびれを作って…これで二の腕を痩せて…女の子が女子力を上げるための動きに実はなっています!」

桜野羽咲「いろいろなパターンを試したんですけど、一番ハマったのがこれでした。」

SHOTA「男子のぼくからしたら、デューク更家さんなつかしいなっていうイメージでした(笑)」

桜野羽咲「えー!(笑)男の子には伝わらないんですかね…!!」

SHOTA「でも逆にこういう振り付けで曲が流行るのかなっていうのはありますよね!クラブでも三代目の『R.Y.U.S.E.I.』がかかったときはお決まりのポーズで踊ってるお客さんが多くて。」

妄キャリメンバー「それじゃあ私たちのこのエクササイズポーズでも踊ってほしいなー!」

桜野羽咲「この踊りだったら、周りのお客さんの迷惑にならないよね!」

妄キャリはあまりパリピのことは知らなかったようです。
でも踊ったり、ファッションを流行りにあわせたりして、近づきたいという気持ちはあるよう!
妄キャリがパリピと一緒に踊りたいのは『ちちんぷいぷい』の中の”WOW, WOW”のところ!
(親指、人差し指、小指の3本の指を伸ばし、リズムにあわせてハンズアップ!)

他のEDM系アイドルを意識する?

➖➖➖”EDM系アイドル”っていう言葉を最近いろいろなところで聞くようになったのですが、今回EDMの曲をリリースされるということで、他のEDMを歌うアイドルさんを意識することってあるんですか?」

星野にぁ「EDMを歌ってるアイドルさんって、めちゃくちゃかっこいいじゃないですか?ダンスがバキバキで、歌もうまくて。だからEDMにがっちりハマってると思うんですけど、妄キャリの場合は全然ちがうんで。だから意識はあまりしてないですね…」

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胡桃沢まひる「私たちがこの『ちちんぷいぷい』っていうEDM調のトラックに乗せて女の子の恋する気持ちを歌ってるのは、妄キャリ流のEDMだと思っていて!ガチガチのEDMではなくて、”妄想EDM”っていう新しいワードを作っちゃいました! なので本当に意識というのはないですね。」

桜野羽咲「それでも、EDM好きの人が聴いたときに『ちちんぷいぷい』っていうおもしろいワードに引っかかって妄キャリのEDMを好きになってくれたらなって思います。」

DJ’TEKINA//SOMETHING「ぼくが言うと少しトゲのあるような言い方に聞こえてしまうかもしれないんですけど… EDMをかっこいいものとして認識すること自体が間違ってると思っていて。まず!そんなキメキメでやる音楽じゃないぞっていう。」

SHOTA「おお!それはおもしろい意見ですね。」

DJ’TEKINA//SOMETHING「EDMを作ってる人たちはだいたいスーパーギーク (オタク) じゃないですか? 言ってみればだいたいが機材オタクなんですよ。 なおかつ、かっこいい、キメキメである、ショーケースであるっていうのが間違いというか。みんなで自由に、各々が好きなように楽しむのがEDMのよさだと思うんです。EDMといってもいろいろなジャンルを入れることができるじゃないですか? かっこつけたりキメキメでやってること自体がEDMの正直ナンセンスかなって思ってしまうところですね。」

SHOTA「なるほど、そういう意見もあるんですね。」

星野にぁ「たしかに私たちはEDMのことはあんまりわからないんですけど、やっぱ聴くだけで体が自然に乗れるし、これ楽しいね!って感じだったもんね!」

DJ’TEKINA//SOMETHING「みんなそもそもEDMって聴いたことある?あった…?」

妄キャリメンバー「なかったです!!」

胡桃沢まひる「アイドルさんの楽曲でこれが”EDM”かって知ったので、クラブでEDMが流れてるのも知らなかったですね。」

DJ’TEKINA//SOMETHING「じゃあ逆にハウスだったり、トランスだったりは…わかる?」

双葉苗「ハウス・トランスはわかります!私ダンスやってたのでそれで知ってました。」

DJ’TEKINA//SOMETHING「EDMは音楽のジャンルだと思う?」

SHOTA「たしかにぼくもそれは聞いてみたいと思ってました。EDMってみなさんからしたら、どういう感覚なんですかね?」

胡桃沢まひる「私たち、ほぼほぼEDMを理解していない状態でのEDMとの出会いだったんですけど、EDMって調べてみたらいろいろなフェスがあって、いろいろなところで今流れているものだっていうのを知って、ジャンルとしては確立されてきているけど、日本では認知度がまだ高くない音楽なのかなっていうイメージです。」

SHOTA「たしかにEDMとしての歴史はまだ浅いですよね。というと、世界のEDMのアーティストは特に知らないですよね?」

妄キャリメンバー「はい…」

DJ’TEKINA//SOMETHING「逆におもしろいですよね。その方がEDMっぽいというか。”EDMはこうだ!”っていう人は世の中にたくさんいるじゃないですか? “EDMはこうじゃなきゃいけないんだ!”って決めつけている人もいたり、”EDMマナー”って言葉さえあります。だけど、それはちょっと違うんじゃないかなとぼくは思っていて。EDMはたのしい四つ打ちの音楽の総称だと思うから、特にマナーとか関係なく、楽しいと思ったらそれはすばらしいことだと思うし。」

SHOTA「なるほど、音楽は自由だということですね。たしかに”音を楽しむ”と書いて音楽であって…日本を代表するロックフェスに出られていてプロデュースワークもされているDJ’TEKINA//SOMETHINGさんが言うからこそ、説得力がありますね。」

アイドルのことがよくわからない人がアイドルのことを好きになるには?

➖➖➖アイドルのことがあまり詳しくなくて、ぼくみたいに音楽は好きだけどアイドル文化に触れたことがないという方他にもいると思うんですよ。そういう人がアイドルを好きになるにはどうしたらいいですかね?きっかけというか。(アイドル本人に正直に聞いてしまいました笑)

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胡桃沢まひる「ライブを見て実際に体験するのが一番いいかな…!」

SHOTA「ライブも行ったことがなくて…」

双葉苗「ぜひ!(笑)」

星野にぁ「でもそういう人ってライブ行きにくい…んですかね?」

DJ’TEKINA//SOMETHING「ライブに行っておもしろいのが、お客さんのバズ感がすごいんですよ。気持ち的にはたぶんULTRA JAPANやTomorrowlandと同じなんですよ。”みんなで楽しもうよ”って!”俺たちがこのアーティストをプッシュしていくぞ!”だとか、”俺たちがこの空間をひとつに作っていくぞ!”っていう。アイドルのライブもEDMフェスと全然変わらないと思うんですよね。アイドルのファンはEDMフェスに行くようなファンみたいに、より自由な考え方のお客さんが多いと思います。」

SHOTA「そうだったんですね!!アイドルのファンの方たちと接触する機会がないので初めて知りました!」

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DJ’TEKINA//SOMETHING「ぼくが常々思っていることなんですけど、音楽のボーダーをなるべくなくしていきたいなっていうのがありまして。妄キャリはそれを体現していると思います。ライブで”自分たちだけ楽しければいいや”っていうのはすごくもったいない考え方で、妄キャリみたいにいろいろなタイプのお客さんがいる中で、彼らを巻き込んでひとつの空間をつくって楽しませられるのはすごくすばらしいと思います。EDMフェスもそうじゃないですか? べつに音楽の知識がなくても、流れている音に対して気持ちいいテンションでみんなで盛り上がれる。その点においては、アイドルとEDMの親和性はすごく高いんじゃないかなって思います。大きい空間でみんなでひとつのものを作るっていう。本当に自由!」

妄キャリメンバー&SHOTA「拍手!!」

妄キャリの今後の目標

➖➖➖妄キャリが目指す、今後の目標って何ですか?

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胡桃沢まひる「どんなライブハウスでもどんな会場でもファンの方と一緒に楽しむ、一番楽しむっていうのを心がけていて、どんなに小さい会場でもどんなに大きい会場でも同じ盛り上げ方をするっていうのはすごく難しいと思うんですよ。アイドルさんたちだけのフェスだったら妄キャリのことは知ってもらえていても、たとえばJ-POPやロックのフェスに出てみたときにもしっかり盛り上げられるようにっていうのが今後の目標ですね。」

双葉苗「大きい目標はいっぱいあるんですよ!横浜アリーナでやりたいなとか!でも常に思ってるのは、ひとつひとつのライブを一番楽しむ・楽しませるってことです!」

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雨宮伊織「去年はフェスにちょこちょこ出させてもらったんですけど、個人的にどこか敗北感があったというか…(笑) なので今年はフェスで勝ちたいです!」

妄キャリメンバー「勝ちたい!」

桜野羽咲「アイドルだけじゃなくていろいろなアーティストさんが出たときに、妄想キャリブレーションという”アイドル”だけじゃなくて、その枠をも超えたいろいろな見せ方のできる”アーティスト”として活躍できたらいいなと思います。そこでさらに楽しさを会場全体で共有できたらいいなって。」

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SHOTA「どうですか?同じくフェスに出ているアーティストとして。」

DJ’TEKINA//SOMETHING「めっちゃ気持ちわかる!なんなんだろうね、あの敗北感!(笑) ぼくもDJとして”ROCK IN JAPAN”や”サマソニ”に出させてもらってるんですけど、やっぱりいろいろなアーティストが出るフェスって難しくて。言ってみれば、目の前にいるお客さんたちは決して自分のことを見に来ているファンだけじゃない、っていうのがある。ぼくの場合はDJなので、どういう曲を選んでお客さんの心をつかもうっていうのが自由に決められるから、盛り上がっている絵はつくれるかもしれない。だけど、自分の作った曲で盛り上げられるかはわからない。自分の曲で盛り上がってもらいたいから、楽曲のつなぎ方だとか、流れを考えるわけで。それならまだいいんですけど、妄キャリの場合は自分たちの曲しか勝負するものがないわけじゃないですか? だから自分たちの体で体当たりしなきゃいけない、その難しさっていうのはやっぱりぼくにも想像できないものですね。RPG的にいえば、妄キャリちゃんたちはこれからいろいろな武器を手に入れると思うので、大きい会場でも大きいフェスでも頑張って戦っていってほしいなと思います。」

胡桃沢まひる「このちちんぷいぷいはすごく強力な武器になると思うので!」

桜野羽咲「この夏はこのちちんぷいぷいを引っさげて!行きたいと思います!」

胡桃沢まひる「本当にロックもバラードもEDMも、いろいろなジャンルに挑戦してみたいです!」

妄キャリからDJ HACKsの読者さんにメッセージ

➖➖➖最後の最後に、DJ HACKsというサイトの読者さんに向けてメッセージをお願いします!

妄キャリメンバー「「音楽好きのみなさん、パリピのみなさん、仲良くしてください!!」

胡桃沢まひる「妄キャリの『ちちんぷいぷい』を聴いたらちょっとびっくりするとは思うんですけど、ファッションやダンスなどどこかしらみなさんとの接点となるようなところはあると思うので、ぜひ歩み寄りたいです!」

桜野羽咲「妄キャリなりに”妄想EDM”で楽しんでいるので、EDMが好きな皆様と楽しみたいです!」

DJ’TEKINA//SOMETHING「EDMというものは、本当に垣根のないものになっていってほしいと思っているので、こうやって妄キャリちゃんたちが楽しい楽曲を取り組んでくれてうれしい限りですし、EDMフェスやクラブに行かれる方も狭い方向に考えずに、こういう頑張ってるアイドルたちもいるよっていうのを見てほしいなと思う次第です。」

まとめ: インタビューをしてみてSHOTAが思ったこと

妄想キャリブレーションのファンの方もこの記事を読まれると思いますが、いかがでしたでしょうか。
『ちちんぷいぷい』のレコーディング秘話など、新たな妄キャリの一面を知るきっかけになれればと思います。

ここからはダンスミュージックメディア「DJ HACKs」的な視点で、妄キャリの6人とDJ’TEKINA//SOMETHINGさんにインタビューしてみて感じたことを最後少しお話したいと思います。

EDMのことは知らなくても、EDMを楽しんでいた

ぼくはいつもクラブでDJをしていて、日中は毎日音楽を調べているのでEDMを身近に感じていますが、
「世間一般の感覚ってどんなんだろうな?」と、ふと思うことがあります。

「ZeddとAviciiは知ってるけど、それ以外のEDMアーティストは知らない。」って人や、
「曲はよく聴くけど、アーティストや曲名など詳しいことまではわからない。」って人をよく見かけます。
(ぼくからお客さんに話しかけたりします笑)

「アイドルもやっぱり今風なEDMを聴くのかな?」と素直な興味があったのですが、知らなかったようです。
EDMブーム、EDMフェスブームが到来しているとはいえ、まだまだ日本でのEDMの知名度というか定着度は高くはないのかな…?と思っています。

実際に妄キャリは特にEDMのことを詳しく知っているわけではなかったのですが、EDMで楽しんでいました。
実際に『ちちんぷいぷい』というEDMトラックを歌い上げ、自分たちなりのEDMを”妄想EDM”と呼んでいて。

EDMフェスに参加する人のことを考えてみると、みんなEDMの知識があるわけではないです。
音楽の知識があって愛があるのはすばらしいことですが、より知識を持っている人の方が偉いということはありません。
フェスを楽しむ上でアーティストのことを知っていればさらに楽しめるとは思いますが、結局のところ、”楽しめること”が一番なのかなと。

特にフェスはお祭りなので、いろいろな楽しみ方があって当然。
同じようにアイドルのライブだって、そのアイドルのことをあまり知らなくても楽しかったらそれはすばらしいことなんじゃないかなと思いました。

ぼくは妄キャリのことを正直あまりよく知りませんでしたが、「お客さん全員を楽しませたい」、「一緒に楽しみたい」という気持ちが特に強い彼女らから教わったこと、気付かされたことが多くありました。
彼女たちならアイドルに興味のなかった自分でも、受け入れてくれそうな気すらしました。

音楽は自由であるべきだ!

これはどんな音楽に対しても言えるかと思います。
DJ’TEKINA//SOMETHINGさんの意見を聞いて、音楽のボーダーについて考えてみました。

音楽ファンの方はそれぞれ自分の好きな音楽、アーティストがいて、それに対して愛を持っています。
自分の好きな音楽に対して、浅い知識で何か意見したり、にわかにファンだったりする人のことを批判するのはネット上でもよく見受けられます。

こういった排他的な文化って、こういう側面があったからこそ、その音楽の伝統を守り続けられたという考え方もできて。
「この音楽はこういうものですよ」っていうのを教えてくれる、導いてくれる人の存在は大きい。
特に歴史のある音楽は、”この音楽はこうあるべきだ”という志を持つ人がどの時代も受け継いできたわけです。

ただ、DJ’TEKINA//SOMETHINGさんの意見でいえば、

EDMはこうあるべき」、「ロックはこうあるべき

という閉鎖的なこだわりはナンセンスで、もっと楽しむことに重きを置いた方がいいんじゃないか、とのことでした。
これに対して、DJ HACKsの読者さんも賛成・反対といろいろな意見があると思います。

ぼくが思うのは、たしかに楽しいことに重きを置くのは一番だと思います。
音楽は音を楽しむと書くわけだし、どんな音楽であっても楽しかったらそれでいいんじゃないかと。

クラブシーンに落とし込んで話してみると、「このジャンルの音楽じゃないと盛り上がれない、このジャンルの音楽は踊りたくない」というのはナンセンスだなと思っています。
EDMが好きな人、HIPHOPが好きな人いると思いますが、ぼくはジャンルにこだわらず、すばらしいと思った音楽に心を踊らせるのが一番じゃないでしょうか。

「最近の流行りの音楽でしか盛り上がれない」とか「EDMでしか盛り上がれない」、「クラブでEDMがあまりにも流れすぎるからもう飽きた」とかって考え方、ぼくは嫌いです。

「昔はジャンルなんて全然なかったよ」と、DJの古い先輩によく聞きます。
ジャンルのボーダーを考えないで、広い心で音楽と向き合ってみたら自分の好きな音楽にもっと出会えるかもしれない。
ものごとへのこだわりはすばらしいですが、時に”足かせ”になっていることもありますからね。

そういう意味では、これを機にぼくも日本のアイドル文化にもっと触れてみたいなと思いました。
食わず嫌い (嫌いではありませんが笑) はもったいないなと。

たとえばですが、
EXILEや三代目がどんなEDMスターとコラボしたっていいし (EDMアーティストとコラボすることに否定的な意見がよく見られる)
PKCZがフェスでどんな曲を流したっていいし (m-froやDEXPISTOLSが日本のエレクトロシーンの土台を築いてきた歴史を知らずにただ批判する人が見受けられる)、

アイドルがEDMをやったっていい

そういう先進的な動きに挑戦して、すばらしい音楽が生まれたり、文化が盛り上がればいいわけで。

率直に、アイドルがEDMに取り組むというクロスオーバーはおもしろいなとぼくは思いました。

アイドルのインタビューからの考察とは思えぬほど、飛躍してしまいましたが…(笑)
とても楽しいインタビューをさせていただきました!(次はもっとインタビュワーとしての腕を上げておきますw)

妄想キャリブレーションさん、DJ’TEKINA//SOMETHINGさん、そして機会をくださったソニー・ミュージック・レコーズさん、ありがとうございました。

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DJ SHOTA
“DJとお客さんの架け橋になる” そんな思いを込めてスタートしたDJ HACKsがいつの間にか月間60万PVを達成。Googleでの「EDM」検索順位1位と絶大な支持を集めるようになっていった。 そしてDJ HACKsの成長と共にDJ SHOTAは2015年夏、DJ歴2年という異例のスピードで世界でも最大規模の野外フェス「electric Zoo Beach Tokyo」へ出演を果たす。 さらに2015年リリースしたEDM BEST MIXはiTunesチャート2位を記録するなど勢いを見せた。 2016年1月にはメイドインジャパンの国内最大EDMフェスティバル「electrox」にて若手ながら単独でオープニングアクトに大抜擢され一躍注目を集めた。 DJ HACKsでのあらゆる音楽を追求する姿勢はプレイスタイルにもダイレクトに反映され、まさに架け橋の如く様々なジャンルの”GOOD MUSIC”を繋いでいく。そのオープンフォーマットなスタイルを武器に多様なお客さんを踊らせ続け現場での支持率も急上昇中である。 DJとして音楽をプレイし、ライターとして音楽の良さを伝える、まさに次世代型ともいえるクロスオーバーはすべてにおいて新しく、未知なる可能性を秘めたDJ SHOTAの活躍に今後目が離せない。
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