DJお悩み相談室「DJはどうやって曲を探してる?」第2回

Blog by DJ HACKS

2019.02.17

DJに関する質問・お悩みに対して現役DJが回答していく企画「DJお悩み相談室」第2回!
今回のテーマは「DJはどうやって曲を探してる?」です。
お悩み相談室2

現役DJが悩み・質問に答えます!

今回の質問・悩み
初めまして、趣味でDJをやってる大学生です。
質問なのですが、曲集めについてお願いします。どこのサイトから購入してるのか、フリーでダウンロードするとしたらどこから落としているのか、出来れば具体的にお願いしたいです。

1. 音楽情報をどのサイトでチェックしているか
2. どこで曲をダウンロードしているか

ご質問ありがとうございます。なるほど、具体的にですか!
曲集めするのに役立つ情報を今回は”もったいぶらずに、包み隠さず”お話したいと思います!
(こういうの知りたかった!って思ってもらえるように)

楽曲を探す方法

1.) Spotifyのプレイリストでディグる

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音楽アプリの「Spotify」は自分の好きな曲や流行りの曲探しに便利!自分が気に入った音楽を「My Music」に保存しておけば好きな音楽がいつでも聴けます。中でも便利なのが、Browseというタブにある「Release Radar」と「Discover Weekly」という2つのプレイリスト。なんとユーザーがフォローしているアーティストやよく聴くアーティストによる新曲や、Spotify上での音楽聴取傾向を解析したアルゴリズムをもとに「これ好きでしょ?」っていう曲をSpotify側がまとめてくれるんです。「こんないい曲あったんだ!好きだわ!」ってな感じでビビッとくる曲と出会えますよ!

2.) YouTubeチャンネルに登録する

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YouTubeで人気音楽レーベル、アーティストのチャンネルを登録しておけばそのレーベルからリリースされる最新曲をいち早く知ることができます!「Spinnin’ Records」や「Armada Music」など大きいレーベルは毎日のように更新していますね。
あとは僕の場合、「Proximity」や「WaveMusic」、「MrSuicideSheep」など音楽のコンセプトに沿っておすすめ曲をキュレーション (厳選) したチャンネルもよくチェックしています。曲を探すことを仕事にしている人がおすすめしてる曲ってことですからね、自分の好みとマッチするチャンネルが見つかればもうそこをチェックしてればドル箱状態!曲を探す手間を省いてくれる、と言っても過言ではないでしょう (ただ曲を探すのも音楽ライフを謳歌する上では重要なプロセスなんですけどね笑)。
YouTube Premiumというサービスができてから、YouTube Musicというミュージックビデオをディグれるコンテンツもできて、YouTubeはSpotifyを上回る勢いで音楽サービス拡大に動いています!最近は街頭でもよくYouTubeの広告見ますよね。

3.) 海外アーティストのPodcast、ラジオ番組


たとえばジャンルに特化して音楽を探すなら、そのジャンルだったらこの人でしょ!っていう第一人者的アーティストの配信しているポッドキャストを聴くといいでしょう。ポッドキャストっていうのはラジオみたいなもので、定期的に最新の楽曲だったり注目の楽曲だったりを集めてミックス形式でお届けするもの。たとえばフェスで聴くようなビッグルーム系のEDMだったらHardwellとかね、Future Houseが好きだったらDon Diabloをチェックしたり。ポッドキャストのいいところは、まだ公式にリリースされていない曲がいち早く聴けることもあるんです!

有名DJのあまり知られていない毎日の仕事
なかなか見えない音楽シーンの仕組みを説明すると、EDMを始めとして楽曲を作るプロデューサーは世界にたくさんいます (もちろん日本にも)。みんな曲を作ったなら「多くの人たちに自分の曲を聴いてもらいたい」、「有名アーティストの仲間入りしたい」って思うじゃないですか。そこで彼らがやるのは、シーンの第一線で活躍してる有名アーティストたちに「自分のこの曲どうすか!?」って未発表の曲をメールで送るんですね。要は彼らはその有名アーティストにポッドキャストやDJの時に自分の曲をかけてもらったり、あとは有名アーティストの運営するレーベルからリリースしたいのです。有名アーティストたちからしたら、毎日膨大な数の楽曲が世界中から届いて、担当の人がいい曲を探してるわけです。これもEDMアーティストの毎日の仕事の一つ!だから言ってみれば有名アーティストも一種のキュレーターみたいなもので、世に出回ってないけどすごくいい!って曲をみんなより知ってるということになります。なのでDJやってるとか、ガチで音楽掘りたいですって人にはポッドキャストはかなりおすすめ。

もちろんラジオもまだまだ主流の情報源です。元はといえばインターネットが普及する前はラジオやテレビで音楽を知る時代でした。例えばイギリスの「BBC Radio 1」だったりHIPHOPだと「Power 106」「HOT 97」だったり。ラジオでパワープレイされてヒット曲になるケースもざらにありますからね。特に車社会の国、例えばアメリカなんかは車に乗ってる時にラジオで聴いて新しい曲を知るって人は多いって聞きます。

4.) クラブで「Shazam」←鉄板&推奨

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僕が21歳の頃、DJ始めたての頃の写真です笑
クラブのDJもキュレーター的存在。
DJって普段の生活の中でいろんな音楽を一生懸命探してきて、「これいいな!」って思ったものを今度はクラブでDJする時に選曲して、ベストなタイミングでフロアのみんなに向けてプレイするわけです。クラブでDJしている以上は”プロ”なので、お客さんよりも曲を知らないってことはありえない (はず笑)。音楽をかけて楽しませる仕事だからこそ、常に新しい楽曲を探すアンテナを張りながら生きています。自分の好きな方面を攻めたり、あとは世界で今流行っている曲をチェックしたり。そしてDJは遊びに来たオーディエンスの皆さんに「1曲でも好きな曲と出会って帰ってほしい!」と思ってクラブのDJブースに立っている。実はいろんな考えを巡らせた上で、計算して選曲しています。
なのでクラブでDJを見つけたら、そのDJがかける曲をよく聴いてみてほしい。そしていいなって思った曲があったらスマホアプリ「Shazam」を起動しましょう!曲探しのプロになってくると、もうShazamをすぐ出しやすい位置に配置してます。笑 Shazamは今流れている曲をリアルタイムで調べることができる画期的なアプリです。10秒くらいスマホに今流れてる曲を聞かせたら、驚きの精度で知りたかった曲が表示されます。
ただ人によっては「Shazamしてる自分が恥ずかしい。他の人に見られたらどうしよう。」なんて思うシャイボーイがいるかもしれません (僕はそう笑)。その時におすすめなのは、人目を気にしながらアプリを起動してすぐShazamボタンを押し、速攻ポッケの中にスマホをしまい込むんです。そして10秒待ってみたら取り出してみてみましょう。知りたかった曲名が画面に表示されてるのを見た時はなんとも幸せな気持ちになります(^^)
たまにShazamで出てこないマニアックな曲もあります。Shazamって基本的にオフィシャルでリリースされているものを元に楽曲を検索しているので、例えばそのDJ自身が作ってまだ公に発表していない曲とか、iTunesなどでは売らずにSoundcloudなどのプラットフォームでフリーダウンロード配信している曲とかはShazamしても引っかかりませんので。その場合はDJに直接聞きに行きましょう!場合によってはそのDJと音楽の話で盛り上がることになるかも!

5.) 世界の流行りを知るにはbillboardでランキングチェック

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「今どんな曲が世界的に流行ってるの?」って思った時にまず見たいのがビルボードランキング。アメリカのチャートなのでHIPHOPが多いっていう特徴もあるけど、世界はこのチャートを中心に回っていると言っても過言ではない!DJの目線でいうと、クラブって最近訪日外国人が多く訪れるようになりましたよね。日本に来たら夜はクラブだろう、って思うわけです。そうなると「外国のお客さんは一体どんな曲をかけたら盛り上がるんだろう?」ってDJは考えますよね。そんな時にビルボードチャートをチェックしておくと、より高い確率で盛り上げることができるでしょう!もちろん往年の名曲などメジャーな曲もツボを突く確率は高いんですけど、生活の中で今タイムリーに聴いてる曲をDJが流してくれたらテンションぶち上がり間違いなし!
ビルボードだけじゃなくて、Spotifyのグローバルチャートもおすすめですよ!今はSpotifyで音楽を聴く習慣のある人が多いので、音楽聴く時に「とりあえずグローバルチャート垂れ流しにしとくか」っていう人もいるでしょう。

楽曲を購入する方法

さて、音楽をチェックしたあとです。次は楽曲を購入する方法をご紹介します。

1.) iTunes

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“曲を買う”っていうと、まず思いつくのはたいていの場合iTunesでしょう。僕はDJを始める前にもiTunesで曲を購入していました。ただ最近はストリーミングサービスがとても便利なので、「曲を所有しなくてもいいじゃん?」って時代になってきたからiTunesをさっぱり使わなくなったって人も多いのでは。DJはもちろん曲を所有しないとクラブでかけられませんからね。
なのでずばりDJ目線で言います。音質の話になりますが、iTunesで購入できる楽曲のビットレート (音質の良さを示す値) は256kbpsと言われています。これはベストとは言い切れない値です。DJが使う音源はクラブなどの広い空間で大音量で鳴らすのが大前提なので、ビットレートは最低でも320kbpsは欲しい (mp3の場合)。そしてDJで曲を繋ぐときに便利なイントロがついていない曲もよくあるから、iTunes音源はDJ時に使いづらいケースもあります。ただiTunesに存在しないって曲はほとんどない=だいたいの曲がiTunesに落ちてるので、僕の場合ありとあらゆる手段を使っても見つからないって時にiTunesを使って購入しています。

2.) Beatport

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EDM / HOUSE /TECHNO / BASS MUSICなどのダンスミュージックを購入したかったらBeatportがおすすめ。このサイトのメリットとしては、DJ用にイントロがついているバージョンがあったり、MP3(圧縮形式) ではなくWAVやAIFF (非圧縮形式) でダウンロードすることも可能なので、音質のいい音源が手に入るところ。デメリットとしては、Beatportに配信展開していない楽曲もあるので目当ての曲がないこともざらにあります。beatportにもランキングがあって、楽曲探しの一つの指標になるかも。

レコードプールに登録する

「iTunesやbeatportで1曲1曲ダウンロードしてたらかなりお金がかかる、、、何かいい方法はない?」
と考えている人におすすめなのがレコードプール毎月3000~4000円を支払うとそのレコードプール内にある楽曲がすべてダウンロードできてしまうんです!“定額制の使いたい放題サービス”みたいなイメージだとわかりやすいかと。DJみたいに曲をいっぱいダウンロードしたい人向きと言えるでしょう。

1.) DJCITY

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日本で一番有名なレコードプールだと、DJCITY。DJを始める人はまず登録すると言われるほどメジャーなレコードプールです。使ってみて個人的に思ういいところは、毎日のようにたくさんの曲がアップロードされる、イントロつきの音源が手に入る、クラブで使いやすいように海外DJがエディットしてくれたDJCITY独自の音源が手に入る、最新曲はポップスでもEDMでもHIPHOPでもジャンル関係なく取り上げられている、日本のプロデューサーが作った曲も手に入るところなど。そしてDJCITY JAPANっていう日本の会社もあるので、困ったことがあったら日本語対応してくれるというのが安心で一番いいところかも (他のレコードプールはだいたい英語対応なので、これは結構大事)。
逆に気になるところは、HIPHOP色がやや強く見える (例えばハウスやトランスが好きな人はあまり向かないかも) なところと、あとは数年前の曲がだいぶ消えてしまっているところ。。サーバーや著作権の問題で仕方ないのかもしれませんが、、、「DJなら当たり前に持ってるべき3,4年以上前のヒット曲 (しかも原曲) がDJCITYにはあんまない…」っていうイメージはあります。最新のトレンドに強い、使いやすい=DJCITY というイメージですね。

2.) CLUB KILLERS

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海外で人気のレコードプールは他にもあって、僕も登録している「CLUB KILLERS」はおすすめです。使ってみて個人的に思ういいところは、毎日のようにたくさんの曲がアップロードされる、イントロつきの音源が手に入る、比較的過去の曲も多く残っている、USで人気のカントリーミュージックなど幅広いジャンルの曲があるところ。DJCITY同様、CLUB KILLERS専属で活動しているエディターもいるので、その人の音源が欲しいからこのレコードプールに登録するって人も多いみたいです。アメリカのDJシーンで人気のイメージ。ただ気になるところとしては、DJじゃなきゃ入れないというところ。入会する時に「DJか?」「どこのクラブでやってる?」みたいな記入欄があります (入会の条件になっているのかは定かではありませんが…)。

3.) Headliner Music Club

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あまり多くのDJに知られたくないけど、、、シェアします!笑
Headliner Music Club (HMCって呼ばれてます)、このレコードプールはアメリカのラスベガス・LAで活躍しているような第一線のDJの間で人気らしいです。使ってみて個人的に思ういいところは、毎日のようにたくさんの曲がアップロードされる、イントロつきの音源が手に入る、有名DJ (たとえばDiploとか) がここのオリジナル音源をフェスやクラブで使っている、有名DJの作ったエディットが普通にある、有名DJによるおすすめ曲プレイリストを公開しているところなど。ただ気になるところとしては若干、他のレコードプールに比べて曲数は少ないかも。僕の場合、ここのオリジナルのエディットを使うために登録しています。HMCをまだ知らなかったってDJの人はだまされたと思って一ヶ月だけでも登録してみると面白いと思いますよ。

4.) DMS

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Direct Music Service (DMSって呼ばれてます)、ここも世界のDJの間では有名なレコードプール。使ってみて個人的に思ういいところは、毎日のようにたくさんの曲がアップロードされる、イントロつきの音源が手に入る、カタログが多い=過去の音源がかなり残っている、Short EditやSuper Short EditなどDJ用に使いやすい音源多数、ロックなど往年の名曲に年代別に出会える (検索機能が最高) ところなど。DJを始める人にとって、当たり前に持っていなきゃいけない曲がたくさんあるので、ここはかなりおすすめですね。たとえば企業のパーティーなどで80年代、90年代の曲メインでお願いします、みたいに言われた時はこのレコードプールで対応すればなんとかなるかと!気になるところといえば、取り放題のプランが値段的に高いことですね。普通のプランだと30曲まで、とか制限があるのがちょっと痛い。。

楽曲をフリーダウンロードする

売られている音源をフリーダウンロードすることはもちろん違法です。
ただ作った人自身がフリーダウンロード配信している音源なら大丈夫!

1.) Soundcloud

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Soundcloudっていう、音好きにはたまらないサイトがあります。
毎日のように膨大な曲が追加され、ここをチェックしてるだけで10時間が一気にたつという経験をしたことがあります。笑 僕はDJ HACKsを頑張って更新していた時、一番曲をチェックする上で頼りにしていたサイトかもしれません。
Soundcloudの使い方としては、まずは検索です。探してる曲を検索すると、原曲から世界中からアップロードされたリミックス、エディットまでたくさんの音源と出会えます。リミックスやエディットなんかはフリーダウンロードで配信されているものもあるので、制作者の用意したページに行くとその音源をゲットできます。

フリーダウンロードするには条件がある!
ただフリーダウンロードのものって、制作側も頑張って作った曲をタダで放出するのはもったいないわけで (時間もお金もたくさん使って作ったものですから)、「僕のことフォローしてくださいね」とか「僕のこの曲シェアすることに同意しますか?」みたいな条件をすべてクリアしていくとダウンロードにたどり着くシステムになっています。すんなりフリーダウンロードに進まず、「これ大丈夫なの?あやしくない?」って思っても基本大丈夫ですので安心してください。とはいえ、これは自己責任ですね!

たとえば「Mashup Pack」や「Edit Pack」なんて検索すると、いろんなプロデューサーが作ったおもしろいMashup Packが出てきます。これは僕もよくやっている検索方法で、クラブやフェスで有名アーティストがかけてるようなエディットが基本フリーダウンロードで手に入りますよ!ただ自分でエディットしたものというだけでフリー配信しているので、著作権的には若干グレーな感じですけどね。
次の使い方としては、お気に入りのアーティストやレーベルをフォローする、です。The Chainsmokersのアカウントなんかはかなりいい例なんですけど、素直に自分がいい!と思った曲をシェアしてるアーティストが多いんです。なかなか検索でたどり着かなかった掘り出し曲が見つかったりするのでおすすめ!

2.) Demodrop

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MashupやAcapellaを探しているDJにおすすめなのがDemodropというサイト。こちらもSoundcloud同様、著作権的に若干グレーなフリーダウンロード配信をしています。いろんなMashupが落ちているので、探してみるとおもしろいかも。ただ誰でもあげられるので、かなりクオリティの低い音源もいっぱいあるところが気になります。ただ、Hardwellを始め有名DJのフェスでかけるエディットを真似した (Rebootって呼ばれてます) エディットも多くあるので聴いてると結構楽しいです!

まとめ

以上、「DJはどうやって曲を探してる?」「どこでダウンロードしている?」という質問に現役DJ SHOTAが答えてみました。
もちろん曲の探し方は人それぞれなので、これ以外の方法を知ってる人もたくさんいます。
いちDJのまとめとしてもしためになったという読者さんには、DJ HACKsを周りに広めていただけるだけでうれしいです!笑